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上田早夕里 リリエンタールの末裔 [本]

もう昨年のことになりますが、上田早夕里さんが小説『華竜の宮』で
日本SF大賞を受賞されました。

では早速読んでみましょうかと思ったが
文庫になってからでいいやと思い直す。

その代わりというのもなんですが、
同じ上田氏の短編集(文庫)『リリエンタールの末裔』を買って
読んでみました。

短編4編が収められていますが、全体を通じて感じるのは
技術者の矜持ということ。

技術(工学)に携わる者の”はしくれ”としては、うれしいことです。

理学の人は工学の人を下に見る傾向があるように思いますが
(被害妄想かもしれんけど)
工学の人がいないと世界は回らないのだよ。

工学の人の未来へ向けた真摯な思いが伝わってくる佳作ばかりだと思います。

一番好きな話は最後の「幻のクロノメーター」かな。

欠点があるとすれば、みんな良い人過ぎることでしょうか?

とはいえ良い人が前向きにやったから結果オーライとはならないのが
つらいところ。原発も工学の人の作品である。

『地獄への道は善意で舗装されている』と言う言葉もあるしな。


リリエンタールの末裔 (ハヤカワ文庫JA)

リリエンタールの末裔 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 上田 早夕里
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2011/12/08
  • メディア: 文庫



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コメント 2

トックン

>理学の人は工学の人を下に見る傾向があるように思いますが

理学の人は「自分は役に立たない事ばかり考えてる欠陥人間」とか言ってる人多いですよ。
まあ、50歩100歩だ。
by トックン (2012-01-18 09:17) 

きつねおやぢ

ふーん。どっちも必要なんだけどね。
by きつねおやぢ (2012-01-18 19:33) 

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